書き手の紹介

この「その手があったか」を書いているのはだれかというと、
日本酒庵「むの字屋」の庵主(あんしゅ)である。
「むの字屋」はインターネット上の架空の酒庵である。
ホームページの名前だから店舗はない。

架空とはいっても
ネット上には実際に存在しているので
無店舗営業の酒場といったほうがいいかもしれない。
お酒を楽しむ場なのである。

酒場を酒を呑むところと思っている人がいるが、
本当はお酒を楽しむ場なのである。
お酒を呑むだけなら自宅でもできる。
なのになぜ人は酒場でお酒を呑もうとするのか。

その場で呑むのが楽しいからである。
「むの字屋」はその楽しさが味わえる場だから
ただのホームページではあるが酒庵と称している
よろしかったらのぞいてみてほしい。

庵主はお酒が呑めないのに日本酒が好きなのである。
それは第一にうまいからである。
そして日本酒は日本人の心だからである。
お酒が分かるということは日本人を知ることなのである。

お酒を知ることは日本人に生まれたことの誇りの一つである。
すなわち日本の文化をそこに見るのである。
芸もまたそれと同じである。
日本語を慈しむ人だけが知ることのできる快感なのである。

そういう思いをいだいて庵主が見た芸を記録しておきたいと思う。
それはまた芸人の記録でもある。
芸はその時限りの快感である。
その場に身をおいた幸せをここにとどめておこう思うのである。