はじめての劇場に行く


 劇場というのはその建物を指していうのではない。その舞台に結集する人たちのことをいうのである。
 もっと正しくいうと、舞台という空間をうめる人の気合のことをいう。
 だから その生の舞台を映像で記録してもそれから本物のおもしろさは伝わってこないのである。
 記録映像はいうならば人形である。人間の形には似ているがそこには命がないからである。
 劇場とは人が集まる空間である。生きている人間のにおいをそして気合という生命感を味わいに行く場である。元気をもらってくるところなのである。
 庵主とその劇場とのはじめて出会いの記録である。


北千住の
労音東部センター
2006年4月1日(土)
楠美津香「超約から騒ぎ」を見る

民音といえば創価学会、労音といえば共産党である。
その労音の方の東部センターは北千住にある。
4月1日といえばこの年の東京の桜が満開の日だった。
北千住の駅で降りて歩いて会場に向かう。

途中の公園に咲いている桜の花が美しい。
労音東部センターは小さい建物だった。
当日券を買って会場へ。
劇場は地下1階にあった。

可動式の椅子が20席ほどでいっぱいになる
せまい空間だった。
椅子はほぼ埋まっていたから客は20人ぐらいである。
この人数で楠美津香が聞けるのだから贅沢空間である。

開演前に芸人の追っかけをしている若い人が
ひとりのおばさんに、おっと失礼おねえさんをつかまえて
昨日も会いましたねと話しているのが聞こえた。
たぶんその人こそ木村万里さんだったと思う。

庵主は花粉症である。
そのせいだろうと思うがその日は顔が火照っていて
まるでお酒を飲んだような顔をしていたので
あえて話しかけて確かめなかった。

庵主がこの劇場を知ったのは
つい1週間前のことである。
これまた初めて行った新宿ゴールデン街劇場で
はじめて楠美津香を見たからである。

来週の土曜日は北千住でやりますということで
楠美津香の追っかけをしてしまった。
芸人を追いかけるとコアな人たちとの出会いがある。
劇場はまた出会いの場なのである。